1999年11月11日 No.109

 傾き始めた日を浴び控えめに輝く、マンション入り口に立つ受難の木。一度目は工事のトラックに枝を折られた上、危険と無造作にその枝を切られ、二度目はついこの間。いきなりの枝打ちに、これを察知した住人が問えば、電線の障害とのこと。この騒ぎに一旦中止となるも、数日後、一片の作業通知が実施前日に配布、疑義を抱いた筆者が「電力供給という社会的使命は理解できるが、それゆえ告知のみでの作業実施が法律上許されているのか」と某電力に問えば、それはないとのこと。かくして、住人の意を受け、出入りの植木屋立ち会いのもと、後日手厚く剪定されることになった、20戸数十人愛着のクスノキであった。

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