いろはにほへと その四

黄海松茶
「谷間の風」

きみは
ごろごろとしたいわのうえを
あるいていくのがすきで
いつのまにかかわぎしのあんなむこうに
ぼくはおおきないわのうえでひるねをして
たにぞいのがけのうえにひろがっている
あおぞらときぎのみどりをみあげている

みずおとがみみのすぐちかくできこえている
かぜがめでみえるばしょ

いつのまにか
もどってきたきみが
ながれにあしをひたしている

きこえるのは
かわのながれととりのこえ
はずえをわたるかぜのおと

しずかなじかん
たいせつなきおく
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