2000年2月2日 No.165



 真新しい花が供えられ、今なお信心厚き人の存在が窺える石像は観音様。「音を観る」の意と思われがちだが、本来の名、観世音菩薩は、衆生(世)の声(音)を聞くが本意。鑑賞に向いた美術品ではないが、同じく「民」の近くにおわすお地蔵様と隣り合って、人の願いと悩みを聞いてくれているのだろう。先の戦火に遭い、皆、お顔の表情を失ったが、ここ大塚公園の一画へと遷座されたそうだ。「大塚地蔵尊」・・・「子育て・開運」と墨書あり。

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